犬のいる生活
譲渡会で初めて犬を飼おうと思っているという方が何組かおいでになってました
私も初めて犬を飼おうと思った時があったなーと思い出しました
不安と期待でいっぱいだったあのときの私へ、飼ってから知ったこと、経験をいろいろとつらつらと
初めて犬を飼おうとしている20代のわたしへ
散歩
朝晩雨だろうと雪だろうといきます
季節の移ろいに敏感になります。梅や金木犀、銀杏の香り、セミの声、虫の音色、季節の花々、日の長さ、日陰の伸び縮み、月の満ち欠け、星座や飛行機雲
近所の方、犬を連れている方と挨拶を交わすことが増えます
犬友ができることもあります
トイレを兼ねている場合は家を空ける時間に制限がありますから、デートも飲み会も早めに切り上げます
犬を快く思わない方もいますからトイレの場所は気をつけます
犬の毛
短毛ダブルコートだと年に2~3回の換毛期は掃除機の紙パックがすぐ一杯に、手ぐしで抜いた毛もクッション一つ分です
黒色、ニットは着られなくなります、おしゃれは別の形でします
コロコロはマストアイテムです
家も車も犬仕様になります。お客さんを家に上げるとき、他人を乗せるとき、車検の時慌てますが諦めます
掃除する回数が増えます、ほどほどがストレスを溜めないコツです
洋服を着せるのははストレスになる場合もあるようで、着せかえ人形はよしたほうが良いです
寒いとき、シニアになってからの温度調整としてはありです
長毛の場合はトリミングが適度に必要です
犬の大きさと重さ
抱き上げやすいのが10キロ前後まで、それ以上はいい筋トレになります
大きくなると力も強くなります
医薬品は体重で量が変わるので体重に比例して費用が増えます。
ドッグホテルやトリミングでも費用が異なることがあります
ドッグランやドッグカフェでは事故を防ぐためにスペースが分けられていることがあります
食事の量や排泄の量も比例します
体重は増やしすぎると足腰に負担がかかります
食事
市販の総合栄養食オンリーが続けやすいです
毎日食べるものをコロコロ変えないことが健康管理しやすく、調子が悪くなったときのバロメーターになるし、原因を特定しやすいです
ドライフードは少なく見えるが胃の中で倍に膨れ上がるからやりすぎないように
より美味しいものを好むのは人間と一緒なので、普段は質素にたまに美味しいものをちょこっとが選り好みや体重過多を防ぎ、排泄の調子が狂わなくて済むし、本当に食欲不振になったときの選択肢も多い
だめなのはぶどうとチョコレート、塩分、糖分の多いもの
においとおふろ
犬はもともともと入浴する習慣はありませんが、人と生活空間を共有することが増えたため人間の衛生を保つためにします
お風呂の入れすぎやシャンプーの洗残し、乾き残しは皮膚疾患、アレルギーのもとになることもあります
体臭は和犬は少なめな気がします
普段はブラッシングと温タオル拭きで、気候が良いときに年に数回洗って、タオルドライして、日当たりの良いところで日光浴が落とし所だったけれどお互い気合がいりました
お風呂後は家中に毛がふわふわ舞うが怖いことにだんだん慣れてしまいます
病気、予防、医療費
調子を崩されると心配します、不安になります
犬の生態を知るきっかけになりますが、観察記録をして様子を見るべきか、病院につれていくかの判断は知識と普段の犬の様子を知っていないとできません
検査、治療、通院に時間、費用がそれなりにかかります
基本予防(狂犬病、フィラリア症、混合ワクチン)は民間の保険では適用外のことが多いです
月に5000円づつ医療費の封筒積立をすると年6万円、15年で90万円あれば基本予防に45万円、残り45万円を急な入院検査手術に充てられます
慢性疾患の場合、療法食や薬にも費用が継続的にかかることがあります
民間保険は適用範囲や、保険適用割合の制限があったり、請求手続きが必要だったりします
採血や処置するのに保定されることがあるので他者に触られることに慣れておくとよいです
暴れたり噛んでしまうとストレスがかかるのは犬と医療者です
爪切り、肛門腺、耳のお手入れ
自分でやってもいいし、病院やトリミング先でやってもらうこともできます
爪切りを自分でやる場合には足先を触られることに慣れさせたうえで一度ににやりすぎないのがコツ
肛門腺は自力で出る子は自然に任せるし、出にくい子は芝生の上でお尻を擦ったりしてサインが出ます
たれ耳は適度のお手入れが必要です
歯
歯磨きしなかったけれど10歳ぐらいまではきれいでした
ドライフードとガム、人間のもの少々しか与えませんでしたが、唾液量の差が口内環境を左右するのか個体差があります
介護が必要になったあたりから抜け始めて、犬は基本丸飲みだからそんなに困ることはなかったけれど、首を振ったり前足で口を掻いたりしていたからきっと不快だったと思います
匂いもきつくなるから麻酔がかけられる年齢のときに1度スケーリングするのもありです
避妊去勢
家庭で飼うならします(手術は20年前は3万円から5万円だった気がします)
生殖系の病気を防ぐこともあります
手術後は太りやすくなるので体重管理をします
家を空ける
犬を置いて旅行はできない。
入院もしづらいので、健康に留意し、事故に合わないよう死なないように
ペットホテル、シッター、親戚友達に預けることもできますが、それなりのストレスが犬にかかることも
ストレスによって調子を崩すこともあります
災害
災害のみならず事故、病気、失職等まさかに備えることは大事
自分以外の人に託すことになる前にできること
預かり先の確保、貯金、ある程度のしつけ(特に噛まない、吠えない)
家を借りる
犬を飼える物件は圧倒的に少ないです
賃料が割増になったり、古かったり不便だったり木造だったり希望どおりの物件は更に少ないです
犬が飼えればあとはのぞめないとなることもあります
中型犬2頭の場合は地方都市では見つからず、不動産屋さんに交渉してもらったこともありました
犬が飼える集合住宅は飼っている人もいれば飼ってない人もいて鳴き声の騒音問題がおこることもあります
可能ならば音が漏れにくい鉄筋を探すこと
飼養費
食費、医療費はマストです
それ以外にトリミング費用がかかることもあります
1ヶ月医療費の積立込みで平均月1万円ほどはかかります
エアコンは夏はマストなので電気代がかかります
生育段階と老い
パピーと呼ばれる時間はいろんなことを覚え認知していくので、何をしても可愛いけれどトライアンドエラーが多い時期でもあります。
粗相、破壊、無駄吠えを許容する必要もありますし誤食、脱走で慌てることも
留守番もなれるまで時間を必要とします
1年で成犬になったあと大体5年ぐらいは好奇心が旺盛だったり活動量も多く力も強かったりいたずらすることもあります
その後は落ち着いてきます。
10歳前後から少しづつ老いが始まり、足が震えたり歯石が溜まりやすくなったり、目が見えづらくなったり、耳が聞こえづらくなったり動作が緩慢になったりします
病気にかかることも増え介護も必要になることがあります
費用もかかるようになります
やんちゃな可愛さから穏やかな愛おしさに変わります
暮らす上で理解しようとするのはお互い様
犬も人も安全、安心、生存の欲求が土台となります。
犬が毎日安全な場所で眠れて、ご飯が食べられて排泄できて、安心して気持ちよく過ごせる環境を人が用意します
問題行動は誰にとって問題なのか、そもそも問題なのか、問題にならないように人間側で工夫できることがないかを考えるのは人です
吠える、かむ、唸るは言葉を扱えない彼らの訴えであり、なぜそうするのかは人が考える必要があります
やめてほしい、怖いです、かまってほしい、ほっといて、さわらないで、おいていかないで、さみしいです、近寄らないで等何を伝えようとしているのか直前の状況だけでなく、過去も含めて受け取る必要があります
信頼関係がコミニケーションの土台になるのも人と一緒、力や恐怖心でコントロールできることは少ないです
こちらを観察して適応できるのが犬の能力の凄さです
彼らも日々人間を理解しようとしています
介護
介護の期間は個体差があります。
最後まで歩ける子もいれば寝たきりになってからがんばる子もいます。
介護する期間なく逝ってしまう子もいます
介護は気力体力時間が必要です
必ず終りがあるけれどやっている最中は寝不足との闘いでした
ひきこもりがちにもなるので使えるサービスや頼れる人を確保しないと共倒れになることも
介護用品はベビー用品がリーズナブルに代用できたりしますが、費用がかかります
認知症になると夜中でも吠えたりするので、先にご近所さんに挨拶しておくとよいです
最後を迎える
火葬は個別なのか集合なのか、お骨は手元に置くのか、お寺やお庭に納めるのか決める必要があります
業者さんに何を望むのか精神的に参っているときに決めるのを避けるためお別れが近づいてきたら情報を収集しておきます
ペットロス
使っていた遺品は寄付し、居場所も整理したが、彼らに専有されていた時間と労力がぽっかり空いてしまって最初の1ヶ月はふわふわしていた気がします
黒いニットを着て旅行に行って寝たいだけ寝ても良くなったのに全然嬉しくなかった
介護を悔いなくやりきったからか夢にさえ出てこなかった
写真を見て悲しい気持ちよりもまた会いたいなーと思うようになった頃から消化できたかな
総じて
お金と時間と労力がそれなりに必要で責任が伴うけど、受け取るものはプライスレス
一過性の寂しさや暇の持て余しによる衝動飼いなんてとんでもないし、一人で飼うのは覚悟が必要
結婚する、子供を持つのと同じで、犬を迎えることはライフイベントです
たった20年の間に自分の想定外のことは起きました。災害、コロナを含めプライベートでもいろいろと
最後まで飼い遂げられたのは運が良かったのと周りのサポートと自分の意志によるところが多かった
犬を飼うことを選択して見える風景、選択しなくて見える風景、どちらも自分の人生にとって正解にするのは結局自分です
人生の限られた時間の中にこんな時間を持てた私はラッキーだったと思うし、特に介護は自分の過去未来を考えるきっかけをくれた
一方的にお世話をされていたのに全く覚えていない乳幼児期と、できていたことができなくなっていく老いは全く知らない風景だった
しかしほぼ全てが初めての経験で、無知で未熟だった私に振り回されたのは最後まで犬たちだった
自戒を込めて
これらの情報を飼う前に得ていたとしたらあの頃の私は犬を迎えたかな
やらない後悔よりやる後悔というけれど、出会えて一緒に過ごせて私はとても幸せだった
彼らはどうだったのだろう、あの時間はもう戻らない
6歳ぐらいと5歳ぐらい |
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されるがままの17歳とまだ歩けた16歳 |